NHK大河ドラマ「麒麟がくる」最終回「本能寺の変」が7日夜、放送された(以下、ネタバレあり)。

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明智光秀生存説、生死不明説で描いたラストに、SNS上も「光秀生きてたーー!」と喜ぶ声や、「明智の死をちゃんとやってほしかった」とがっかりする声など、賛否で沸いた。

本能寺の変で主君、織田信長(染谷将太)を討った後の光秀(長谷川博己)については、すべてナレーションで語られた。山崎の合戦で秀吉に敗れた後は、落ち延びる山中で命を落とすのが定説だが、ナレーションでは「秀吉に敗れた」のみ。生死については触れなかった。

場面は「3年後」に移り、足利義昭(滝藤賢一)と面会した駒(門脇麦)が「十兵衛さまは生きておられるといううわさ」を語る。その後、駒は平和な街のにぎわいの中に光秀らしき姿を見つけ、声を掛けて必死に追い掛けるが、角を曲がるとその姿はもうない、という展開。ラストシーンは、広々とした大地を馬で駆け抜けていく光秀の姿だった。

ネットでは「生きてたーーー!」「生きてたんかーい」と大きな反響。光秀は生きていて、徳川3代の側近として天下太平に大きく関わった謎の僧、天海の正体であるという「光秀=天海説」も否定しない終わり方で「天海ルートきたー」「天海エンドじゃん」「第2部天海編をお楽しみに」などと喜ぶ声も多かった。

一方で、他人のそら似や、光秀に生きていてほしいと願う駒の願望が見せた幻影とも解釈でき、生死不明な決着には賛否。「生きてた、かもしれない」「いい落としどころ」「断言することなく余韻を残してフェードアウト」「ある意味衝撃のラスト」などと納得する意見や、「明智の死をちゃんとやってほしかった」「これはやってほしくなかったというものが全部やられている感」「駒の幻影でラストとは」「かなり微妙」「モヤッとした感じが残る」という声も多く寄せられた。

また、最終回へ向けたスペシャル番組などでは「麒麟は誰の頭上に来るか」をひとつの見どころにしていたが、具体的な描写はなかった。光秀がクーデターを成功させた凱旋の際、出迎えた伊呂波太夫(尾野真千子)に「麒麟は、この明智十兵衛光秀が必ず呼んでみせる」と力強く宣言した。