俳優浦井健治(39)が、ドイツ発の戯曲を舞台化した「愛するとき 死するとき」(今年11~12月、東京・シアタートラム)に出演することが26日、発表された。

同劇場は、基本形状が225席で舞台と客席が近く、独特な空間で知られる。シアタートラム初登場の浦井は「憧れと、少しの怖さがある劇場です。このような形で実現させて頂き、心から、光栄です。お客様との距離も近く、緊張感のある空間で、濃密なドラマをつくり出せたらなと思っています」とコメントしている。

同作は、ドイツが分断されていた時代の東ドイツを舞台に、普遍的な愛や悩み、人生を3部構成で描く作品で、演出は小山ゆうな氏が手掛ける。

浦井は「若者や挫折を味わった元ヒーローや、家庭のある男性の苦悩。僕はいろんな年齢の、いろんなシチュエーションの男性を演じる予定です。閉塞(へいそく)感の中の日常のもがきが、今のコロナ禍の状況とどこか通じている気もします。この時期の人々の鬱屈(うっくつ)とした心情を炙り出したりする気がしています。やるせない人たちの生き方を小山さんと描き出していけたらと考えています」。

小山氏は「ミュージカルからシェークスピアなど古典ストレートプレイまで演劇の世界を自由に横断しながら、常に日本の演劇界を牽引(けんいん)していらっしゃる浦井さんが初めてシアタートラムに登場とのこと、浦井さんをトラムで拝見できるなんて! とワクワクしております」と期待を寄せている。