尾上菊五郎(78)が16日、都内で、「五月大歌舞伎」(3~28日、東京・歌舞伎座)で出演する第2部「仮名手本忠臣蔵 六段目」についての取材会に出席した。

主君への忠義を貫こうとする勘平だが、さまざまな行き違いがあり、切腹を遂げる物語。5代目、6代目菊五郎が練り上げた勘平役について菊五郎は「今、イギリス型とかブラジル型とかはやってますが、私は、5代目、6代目が作った音羽屋型でいこうと思っています」と、新型コロナウイルスの変異型にひっかけて語った。

勘平は、心情の変化や切腹の芝居など、やることや考えることが非常に多い役だという。菊五郎は「難役中の難役です。頭の中がこんがらがって、神経がまいってしまうような役」と話し、「(切腹は)引きずりますよ」と、精神的にもつらい役だとした。