テニスの全仏オープン(パリ)の記者会見を拒否し、その後うつであることを告白して試合を棄権することをSNSで電撃発表したことが議論を呼んでいる大坂なおみ(23=日清食品)に対し、米俳優ウィル・スミス(52)が手書きメッセージで支持を表明した。

スミスは「Hey Naomi, Your are Right. They are Wrong! I am with You.(やあ、なおみ。あなたは正しい。彼らが間違っている。私はあなたと共にいます)」とメッセージを書いたノートを自身のインスタグラムで公開。ハートマークとサイン入りで大坂に激励メッセージを送った。

スミスは11月公開予定の新作映画「キング・リチャード」で、米テニス界の女王ビーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹の父リチャード・ウィリアムズ氏を演じている。撮影は昨年行われており、自身はテニス未経験ながらウィリアムズ氏の半生を描いた作品で、姉妹をトップ選手に育て上げた父に扮(ふん)する様子が伝えられていた。

一方で、大坂の決断に苦言を呈するアスリートもいる。1991年から2010年まで米プロフットボールリーグ(NFL)のグリーンベイ・パッカーズなどで活躍した殿堂入りQBブレット・ファーブ氏は、「アスリートはメディアに答えるべき。絶対にそうしろと言っているわけではない。話したくなければ、罰金を払うという選択肢がある」と米インサイダーに語った。「大金を稼いでいるアスリートは、異なるレベル、基準に置かれている」とその理由を語っている。自身も1998年に試合に負けていら立っていた時に試合後の会見を行わないとチームの広報に告げて罰金を科せられたことがあったといい、大坂の気持ちに理解を示しつつも「その決断を後悔している」と語った。(ロサンゼルス=千歳香奈子)