脚本家の宮藤官九郎(50)が13日、大阪市内で、「大パルコ人<4>マジロックオペラ『愛が世界を救います(ただし屁が出ます)』」の取材会に出席した。

「大パルコ人」は宮藤が所属する劇団「大人計画」とパルコが共同プロデュースする、宮藤が作・演出のオリジナルロックオペラのシリーズ。第4弾となる今作には、のん(27)村上虹郎(24)らが出演する。のんと宮藤は、のんがヒロインを演じ、宮藤が脚本を手がけた13年前期のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」以来のタッグとなる。

宮藤は「いつか一緒にやれたらいいなと念願かなった」と喜んだ。のんの舞台出演について「コメディーのセンスがあると、なんとなく思っているので、そこを引き出せたらいいなと思う」と話した。

「あまちゃん」では、のんはオーディションで選ばれ、ヒロインの天野アキを演じた。宮藤は初めて朝ドラの脚本を担当。宮藤は「お互いまっさらな状態で仕事をした。彼女にしかできない表現がある。そういう意味で特別な女優さん。彼女だったから『アキ』はああなった」と振り返った。

同シリーズは、09年に2044年の渋谷を舞台にした「メカロックオペラ『R2C2~サイボーグなのでバンド辞めます!~』」を上演。今作はそこから11年後の2055年の渋谷が舞台。のんは「テレパシー能力を使うとブサイクになる」、村上は「予知能力があるが未来を見ようとすると屁が出る」という役に挑戦する。

昨年は新型コロナウイルスの影響で舞台の中止が相次いだ。宮藤は「今までまじめにやってきたつもりですが、なんとなく慣れていたというか。エンタメをやるっていう原点に立ち返ろうかなと。こういう話だし、明るく楽しくやりたい」と語った。

公演は8月9~31日に東京・PARCO劇場、9月4~12日にクール・ジャパン・パーク・大阪・WWホール、同15~17日に宮城・電力ホール。