モデルで女優の工藤美桜(21)が、TBS新連続ドラマ、日曜劇場「TOKYO MER~走る緊急救命室~」(日曜午後9時、7月4日スタート)に出演する。このほど日刊スポーツのインタビューに応じ、同枠初出演の喜びを語った。

最新医療機器とオペ室を搭載した大型車両で緊急事態に駆けつけ、救命処置を施す救急救命チームの物語。インタビューを、前編と後編に分けてお送りする。以下、前編。【佐藤勝亮】

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-同枠初出演のお気持ちは

本当にビックリしていて。オーディションでは、正直あんまり自信がなくて。滑舌がすごく重要な役なんだろうなって台本を見て思ったんですが、オーディションでも結構滑舌ボロボロだったんですよ(笑い)。「どうなるかな」ってすごく不安だったんですけど、マネジャーさんから「決まりましたよ」って言われて、「うえーー!」って。まさか、あの日曜劇場に自分が出させていただけるとは思っていなかったので、すごくうれしかったです。決まった日に、親に早く報告したくて、帰りの駅の隅っこで泣きながら電話しました。

-TBS系看板連ドラ枠でもある日曜劇場のイメージは

父も日曜劇場がすごく好きで見ています。熱いドラマが多いイメージですね。そこに自分も出られるのは特別な気持ちがあります。ドラマの中でも、特に憧れが強い場所ではあったので、そこの一員になれたことがすごくうれしいです。

-撮影はいかがですか

勝手に、ドライな感じや、厳しいイメージがあったんですけど、監督も優しくて明るくておもしろい方で。私はせりふが走ってしまう癖があって、そういうのも相談したら、練習に付き合ってくださったり。めちゃめちゃ雰囲気の良い現場で、すごい楽しいです。

-台本を読んで、ドラマの印象を

いろんなところで、これから先どうなっていくんだろうと気になるドラマです。台本だけでも、スケールの大きさがすごく伝わってくるというか、すごい迫力のある映像になっているんだろうなって思います。MERのみなさんの、命を救いたいっていう思い、1人ひとりの人物像とかも描かれていきます。なので、スケールの大きさや、個人の物語も楽しめる作品になっていると思います。

-今作では、「TOKYO MER」が命を救うために奮闘する物語だと思います。工藤さんの「救って欲しい悩み」は

いろいろ忘れっぽいところです(笑い)。「これを何時までに送ってください」っていうのも「まだですか」って言われるまで、忘れていて(笑い)。窮地に追い込まれて、「やらなきゃ!」ってなるタイプなんですよね。学生の時からそうで、テストの時も、宿題も前日までやらなかったです。

-本作では、憧れだという石田ゆり子(51)さんと初共演ですね。石田さんは都知事役なので、現場でご一緒する機会が多いかと

そうなんです!1つ夢がかないましたね。元々、憧れの女優さんはいなかったんですけど、ラジオをやっていた時に、加藤浩次さんから「石田ゆり子さんを目指せたら、すごくいいんじゃない」って言われて。そこから石田さんの作品を見て「本当だ。すごくすてきな女優さんだ」と思って。石田さんのエッセー本を買って、読んだりして。今、現場にいらっしゃるので、端っこの方でずっと見つめています(笑い)。お話は緊張して全然できません。思いも伝えられていないので、何かのきっかけで読んでくださったら良いなって思っています(笑い)

-石田さんのどんな部分にひかれましたか

優しくてホンワカしていらっしゃるのに、強い芯、こだわりをすごくしっかり持っていらっしゃるところです。個人的に、柔らかい雰囲気を持った方がすごく好きで、石田さんは、映像を見ていても、優しい雰囲気が伝わってきます。私もこんなふうになれたらなって思っています。

-今作で、医療系ドラマ初出演ですね。今後、挑戦してみたい役はありますか

今回は医療系ですけど、私は都庁に勤務している女性を演じています。なのでいつかは「TOKYO MER」の皆さんのように、ガッツリ医療に関わりたいですね。あとは、ドロドロした、癖のある女性を(笑い)。もちろん、王道ヒロインもやりたいんですけど、自分的にはヒロインよりも、悪女の方がいいんじゃないかなって思います。

-個人的にはヒロインが見たいのですが(笑い)

周りの人によく、「幸が薄そう」って言われるんです(笑い)。「美桜は幸せになるより、ちょっと最後、幸せにならない方が合ってる」と。幸せになりたいって思うんですけど、確かに、今まで役でハッピーエンドで終えたことはないんですよ。なので「確かに私、そっちの方が合っているのかな」って(笑い)。ちょっと狂気的な役とかをやってみたいですね。(後編に続く)

◆工藤美桜(くどう・みお)1999年(平11)10月8日、東京都生まれ。14年女優デビュー。15年、テレビ朝日系「仮面ライダーゴースト」で注目される。20年3月開始の同局系「魔進戦隊キラメイジャー」にキラメイピンクとして出演。同年「週刊ヤングジャンプ」で初の単独表紙に抜てき。21年4月から「with」レギュラーモデルに。特技は日本舞踊。血液型A。