新型コロナウイルス感染による肺炎のため、昨年3月に70歳で亡くなったザ・ドリフターズ志村けんさんの故郷、東京・東村山市の西武線・東村山駅東口で26日、志村さんの銅像の除幕式が行われた。

ドリフの盟友、高木ブー(88)も会場に駆けつけ、銅像と同じく、右ひじを突き出す志村さんのギャグ「アイーン」ポーズを披露。「志村がよく夢枕に出てくるんですよ。これで志村とともにドリフターズの名前も残りますね」などと笑顔で喜んだ。関係者によると高木は、お別れの会もまだできていないことなどから、「行きたい」と熱望して除幕式に参加したという。

死去後、「東村山音頭」などで同市を全国区に広めた志村さんの功績をたたえ、東村山青年会議所など地元有志らによる銅像作製の実行委員会が発足。クラウドファンディングで目標額の2400万円を達成し、制作費は街頭募金活動でも募り、完成に至った。

除幕式には志村さんの兄知之さんや、同市の渡部尚市長らが参加。「3、2、1、アイーン」のかけ声とともに銅像がお披露目された。知之さんは「沖縄から北海道まで全国の弟のファンの支援を受けて、立派な銅像をお披露目することができてうれしい」。銅像の横には「多くの笑いと感動をありがとう」という言葉が記された。

また渡部市長はこの日、志村さんが7月13日に同市を走る予定だった東京オリンピック(五輪)の聖火ランナーの代役を、知之さんが務めることを明らかにした。渡部市長は今年初め、市としてランナーに推薦することを知之さんに伝え、快諾を得たという。銅像が設置された同駅前がスタート地点となる。渡部市長は「志村さんは東村山市民にとって、唯一無二の存在です」と、日本を笑いで明るくした地元の大スターへの思いを改めて語った。