来年2月に開幕する舞台「千と千尋の神隠し」(帝国劇場)の第2弾キャストが決まり7日、東宝から発表された。湯屋を経営する魔女・湯婆婆を、20年前のアニメ映画版でも声を担当した女優夏木マリが演じるほか、主要キャストにさまざまなジャンルの才能が集結した。

いずれもダブルキャストで、湯婆婆は夏木と声優朴■美が演じる。ヒロイン千尋を支えるハクは、俳優醍醐虎汰朗とミュージカルでも活躍する三浦宏規、カオナシには菅原小春と辻本知彦の両ダンサーが起用された。また、宝塚歌劇出身の咲妃みゆと妃海風が湯屋で働くリンを、俳優田口トモロヲと橋本さとしが釜爺を演じる。

このほどスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーとともに会見した夏木は「声をやった時に、舞台になればいいなと妄想しましたが、不可能だと思ってあきらめていた。20年後に東宝が舞台にするということで楽しみ」。湯婆婆の役は「代表作」と愛着を語り「魔女ではありますが、ちゃんとビジネスの才能をふるって母性もある」と話した。

ダブルキャストでヒロイン千尋を演じる橋本環奈と上白石萌音について「お会いしたことはありませんが、おふたりともぴったりだなと。舞台でご一緒すると家族みたいになっちゃうので、仲良くなっていければいいな」。作品について「『鬼滅の刃』にやられちゃいましたが、ずっと(興行収入が)1番で皆さんの心に残っている映画。命のことがベーシックに流れていて子どもにも見てほしい。お客さまの感動が私たちの目指すところ」と語った。

 

○…鈴木プロデューサーは「20年たって帝劇で舞台。当時夏木さんにやっていただいて大成功。感謝しています」。舞台化について、宮崎駿監督の反応を聞かれると「誤解を恐れずに言うと、彼は自分の映画にしか興味がない」と笑った。

◆ミュージカル「千と千尋の神隠し」追加キャスト

▼湯婆婆/銭婆 夏木マリ、朴■美

▼ハク 醍醐虎汰朗、三浦宏規

▼カオナシ 菅原小春、辻本知彦

▼リン 咲妃みゆ、妃海風

▼釜爺 田口トモロヲ、橋本さとし

(すべてダブルキャスト)

※■は王ヘンに路