歌舞伎俳優の中村獅童(48)が17日、大阪市内で、京都・南座公演「九月南座超歌舞伎」(9月3~26日)の取材会に臨み、バーチャルシンガー初音ミクとのコラボへの思いを語った。

「(初音との共演は)とても難しいですよ。ミクさんは絶対に間違えませんからね。セリフも完璧なので、こちらが少しでもミスするとすべて崩れます」

初音とコラボする超歌舞伎は、16年に千葉でスタート。南座でも19年夏に上演されたが、昨年はコロナ禍で中止となり、南座は2年ぶりの上演になる。

「御伽草子戀姿絵(おとぎぞうしこいのすがたえ)」では、初音が初の悪役に臨んでおり、獅童はこれも絶賛。「どんどん演技がうまくなって。ミクさんはもう歌舞伎役者ですよ。絶対に間違えませんから、本当に素晴らしいです。あんな完璧な方、ほかにいません。毎回多くの刺激をもらってます。悪役に関しても完璧です」とたたえた。

その“完璧な”初音に合わせる上で、獅童は「初演のときはこっちが合わせているという感覚が強かったんですが、回を重ねるごとによって僕とミクさんの間の役者同士の絆が深まってきました」。あうんの呼吸が生まれてきたとも語っていた。