メンタリストDaiGoが「ホームレスの命はどうでもいい」などと動画で発言したことが13日までに拡散されたことを受け、政治家や有識者からも批判の声があがり始めた。

元環境相の細野豪志衆院議員はツイッターで「DaiGo氏の影響力を考えるとこの発言は見過ごせない」と言及。「『生活保護の人とホームレスは社会にいらない。生活保護に食わせる金あるなら猫救え』『邪魔だしプラスになんないしいない方がいい』。『犯罪者を殺すのと同じ』という最後の発言に至ってはもはや狂気」と非難した。

立憲民主党の小西洋之参院議員は「絶対に許されない暴言の数々。社会的責任を取るべきだ」とツイート。「Youtubeの責任も問われる」とした。

また、前新潟県知事で弁護士の米山隆一氏は「ホームレスは社会にいらないというけれど、では『メンタリスト』は社会にいるのでしょうか?弁護士だって、もしかしていらない存在かもしれません。それにどんなに有用な人でも、年を取れば一人で食事すらできなくなり、それを不要というなら全ての人はいつか不要になります」と指摘。「でも人間は、そういう、もしかしたら不要かもしれない多様な人たちが手を取り合う事で社会を形成し、この文明を築いてきました。誰かの基準で『不要』と判断された人を切り捨てる社会は、歴史上何度か出現したものの消え去っており、本質的に存続不可能で、今ある文明と相いれないものだと私は思います」とした。

生活困窮者の支援活動を行うNPO法人「ほっとプラス」理事でソーシャルワーカー(社会福祉士)の藤田孝典氏は、ツイッターでDaiGoに向け「生活保護利用者、ホームレスへの発言を強く非難、抗議します。直ちに発言を撤回して当事者への攻撃、差別の拡散を止めてください」と抗議。13日朝には「すでにYouTuberの差別扇動によって、不安を覚えた生活保護利用者の方から朝2件のメール。『やはり生きていてはいけないんですよね』『仕事が見つからないので申し訳ないです、すみません』という内容」と、生活保護利用者から不安の声が寄せられていることを明かし、「精神的に追い詰められている人間をさらに虐めてどうなるのか。早く謝罪すべき」と訴えた。

DaiGoは、7日の自身の公式YouTubeチャンネルで、「【超激辛】科学的にバッサリ斬られたい人のための質疑応答」と題して視聴者からの質問に答える形式の生配信を実施し「生活保護の人たちに食わせる金があるんだったら猫を救って欲しいとぼくは思うんで。生活保護の人、生きていてもぼく得しないけどさ、猫はさ、生きていたら僕、得なんで」「自分にとって必要がない命はぼくにとっては軽いので。ホームレスの命はどうでもいい」などと差別的な発言を繰り返して多くの批判が集まっていた。