MBSテレビは2日、84歳で亡くなった笑福亭仁鶴さんを、5日午前5時20分放送の「らくごのお時間SP~追悼 笑福亭仁鶴さん~」で追悼し、十八番にしていた「池田の猪買い」を放送すると発表した。筆頭弟子、笑福亭仁智(69)が思い出を振り返る。

イノシシ狩りをテーマにした男の珍道中、男から依頼された狩人のちぐはぐなやりとりを描いた同演目は、上方落語では故桂米朝さん、故桂枝雀さんらも高座にかけた。作中では、上方特有の「はめもの」が効果的に使われ、仁鶴さんの代表作のひとつだった。

仁鶴さんは、古典を大事に高座で語る一方で、ラジオの深夜番組で若者の心をとらえ、テレビでは、名物番組「ヤングおー!おー!」でも知られた。上方落語を全国に広め、落語家とタレント業を両立させた先駆者でもある。

今番組の映像は、94年放送「特選!! 落語全集」から放送し、仁智が師匠をしのぶ。

仁智は、入門のきっかけとなった仁鶴さんの独演会に触れ「1人で広い会場のお客さんに波を打たせていた」。衝撃を受け、師事した経緯を語るとともに、仁鶴さんのエピソードなども明かす。