日本喜劇の“祖”でもある「曽我廼家」の名跡を若手3人が襲名する「松竹新喜劇 錦秋公演」が6日、大阪・道頓堀の大阪松竹座で開幕した。

植栗芳樹改め曽我廼家一蝶(40)、桑野藍香改め曽我廼家いろは(29)、竹本真之改め曽我廼家桃太郎(36)の3人は、開演に先立ち、緞帳(どんちょう)前へ登場。劇場の感染対策の説明や、観劇マナー協力への呼びかけなどを行い、和やかな空気で公演はスタートした。

1本目だった「お家はんと直どん」は、NHK「おちょやん」の劇中劇として話題になった昭和の名作。2本目の「お祭り提灯」は劇団の代表演目のひとつで、これまで何度も上演が重ねられてきた。松竹新喜劇代表の渋谷天外が、意地悪ながらに憎めない隠居役を好演。藤山扇治郎もハマリ役の「丁稚(でっち)」を演じた。

松竹新喜劇にとって“故郷”とも言うべき道頓堀。その“本拠地”での公演は、コロナ禍もあって2年ぶり開催となった。同所での公演は21日まで。