京都から日本を元気づける「京都平安大使」に就任した歌舞伎俳優の市川海老蔵(43)が6日、平安神宮(京都市左京区)で開催された「京都平安大使就任記念 市川海老蔵 平安神宮特別記念公演」に出演した。

公演では、海老蔵が「三番叟(さんばそう)」、長女で舞踊家の市川ぼたん(10)が舞踊の名作「藤娘」、長男堀越勸玄君(8)は、父とともに弁慶と牛若丸の出会いを描いた「橋弁慶」を披露した。

公演に先立ち、5日には1200年以上前に最澄がともした仏の光「不滅の法灯」が、海老蔵の手により、平安神宮に分灯された。6日には平安神宮と延暦寺(大津市)による平和祈願祭が行われ、分灯された「不滅の法灯」を用いて、平安神宮初となる秋のライトアップ「きぼうのあかり」の点灯式が実施された。

海老蔵は「コロナ禍の中で、なかなか明るい世の中が見えませんが、この灯火が希望や元気の活力となることを願って、昨日、今日と行事に参加させていただいたこと、そして今このように、お寒い中皆様の前で点灯できましたこと、このようなありがたいことはございません」と語った。

「京都平安大使」は新型コロナウイルスで打撃を受けた京都の観光を文化面から盛り上げようと企画会社などが計画した。

「京都平安大使」として海老蔵は「本日、多くの方々が久しぶりに京都・平安神宮にお集まりいただき、こちらからはコロナ禍の前かのような景色でございます。京都から日本、または世界へ希望を発信できるような関係であるよう精進して参りたい」と意気込みを語った。