タレント熊田曜子(39)の顔を平手でたたいたとして、暴行罪に問われた夫(38)の第3回公判が17日、東京地裁(深野英一裁判長)で開かれ、被告人質問が行われた。

起訴状などによると、事件は5月18日午前0時すぎ、酒に酔って帰宅した夫が、前日17日に熊田がママ友から受けた子どもを預かってほしいという依頼を断るように要求したことをきっかけに、暴言や、熊田の顔面を平手でたたき、お尻あたりを蹴ったとしている。夫は起訴事実を否認しているが、この日も平手打ちに関して否認。今月9日の第2回公判で検察側から示された音声データ内でも、引き戸をたたいたと思われる音とともに明らかになった「パチン」という音は「(熊田が敷いていた)下の布団を振り上げた時に、(はだしで)右足を踏み出した時に、フローリングと接触した時の音です」と主張した。

口論になったきっかけについては、約1カ月前から熊田の浮気を疑う話し合いが続いていたといい「精神的に不安定で、その限界が来ました」と明かし、検察側からの質問にも「仕事面も含めて多大な影響が出る。家族間で解決していれば問題ないと話していたし、全員が損をすると思った」と、話し合いに決着をつけたかったと主張。裁判長からの「怒りが爆発した?」との質問には「(布団を振り上げようとしたのは)自分のことを見てくれという意思表示だった」と話した。

また逮捕当時の取り調べで、平手でたたいたことについて「彼女がそう言っているのであれば、たたいたかもしれません」などと認めるような供述をしていたことについては「(勾留されるのは)初めての経験で動揺していた。否定したら10日間は勾留されると聞いて、仕事にも家族にも迷惑をかけるかもしれないと思った。和解して被害届を取り下げてもらった方が早いと(警察官に)言われた」などと主張した。

次回公判は、来月16日に同地裁で開かれる。

<公判VTR>

◆初公判(10月15日) 夫は「(暴行があったとされる時間に)一緒にいたことは間違いありませんが、暴力をふるったことは一切ございません」と起訴事実を否認。弁護側は無罪を主張。

◆第2回公判(11月9日) 事件当日の音声データの検証が行われたほか、熊田が検察側の証人として出廷し、つい立てに仕切られながら、夫と“直接対峙(たいじ)”。事件当日の詳細や、5年前にも夫から暴力をふるわれたことについて触れ、涙ながらに証言する場面も。夫を現行犯逮捕した警察官も証言。