乃木坂46高山一実(27)が21日、東京ドームで開催された「真夏の全国ツアー2021」ファイナル公演に出演し、グループから卒業した。加入から10年間、ムードメーカーとしてグループを支え、全28作のシングルで選抜入りするなど安定して活躍を続けた。アンコールでは涙を浮かべるシーンもあったが、最後までメンバーやファンを笑顔にし続けた。

開演前、高山の粋な“演出”があった。入場時、観客1人1人に自著の短編小説「キボウの名」が配られた。アンコールのスピーチで高山は「実は10年間、ずっと悩んでいたことがあります。それは、最後の日に何を語るかです。私はある時から、語りに思いが乗り切らないような気がして、小説を書こうと決めました。『小説みたいなもの』かな」と説明。「小説と呼べるか分からないですけど、良かったらみなさん、暇な時に読んでください」と呼び掛け、拍手を浴びた。

今月上旬日刊スポーツの取材に、「10年間、私にだけしかできないことを探してきて、1つ、新しいことを用意しています。ライブ当日のお楽しみにしていただきたいです」とアピールしていた。18年に単行本化した小説家デビュー作「トラペジウム」はベストセラーに。マルチに活躍してきた高山ならではのラストサプライズだった。