前東京都知事で国際政治学者の舛添要一氏(72)が22日、ツイッターを更新し、エンゼルス大谷翔平選手が国民栄誉賞を辞退したという政府発表について、持論を展開した。舛添氏は、スポーツ選手が国民栄誉賞を辞退する背景の1つとして、「現役引退後の長い人生で憲法上の『職業選択の自由』すらなくなってしまう」と推察した。

舛添氏は「大谷翔平が国民栄誉賞を辞退。大正解。今後も辞退し続けてほしい。受賞者には重荷で、盗塁王の福本豊は、立ち小便もできなくなると言って辞退した」とつづり、その理由について「スポーツ選手は記録やメダルだけでよい。政権に利用される必要はないし、国民が喝采すればそれでOK。私は、国民栄誉賞を廃止せよと主張し続けている」と理由を説明した。

また、選手が受賞した場合の今後について言及。「若い頃、スポーツ選手であった者が、年月を経て別の職業に就く可能性がある。職業によっては毀誉褒貶がつきものである。国民栄誉賞などを背負っていれば、リスクを冒したくないので、自由に転職もできない。つまり、現役引退後の長い人生で憲法上の『職業選択の自由』すらなくなってしまうのである」と、私見を述べた。

大谷の国民栄誉賞辞退は、松野博一官房長官が22日の記者会見で明らかにした。松野氏は、政府から打診をしたことを明かした上で、大谷サイドから「まだ早いので、今回は辞退させていただきます」と連絡があったとしている。