乃木坂46生田絵梨花(24)の卒業コンサート千秋楽公演が15日、横浜アリーナで開催された。全28曲中26曲に登場し、歌にダンスにトークに、約3時間ほぼ出ずっぱりの構成。終始フル回転でパフォーマンスした。

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冒頭、客席は生田のサイリウム(ペンライト)カラーである黄色の光で染まり、ファンから拍手が湧き上がった。生田が花道を1人でゆっくり歩き、メインステージまでアリーナを縦断した。グランドピアノのいすに座ると、深呼吸を1つした。ソロ曲「あなたのために弾きたい」を弾き語りで披露。「10年前の自分になったような感覚でした。めっちゃ緊張して昨日も寝付けなかったんですけど、温かく迎えてくれたおかげで、ほっこり始めることができました」とほほ笑んだ。

序盤の後輩4期生の楽曲「I see…」では、従来のセンター賀喜遥香(20)とともにセンターポジションを務めた。2人で歌い出しを歌うと、賀喜は後ろに下がった。だが生田はそのままステージ中央に残り、代わる代わる登場する他のメンバーとともに続くAメロ、Bメロと歌った。もちろんサビも歌った。3期生楽曲「三番目の風」、2期生楽曲「アナスターシャ」にも初参加した。

セットリストや演出は生田の希望をもとに決まったという。「最後までアイドルをやり切りたい」という強い思いから、全28曲中26曲出演の構成が決まったという。

アンコールで生田は白いドレス姿で登場し、「乃木坂46が大好きでたまりません。こんな人間に育ててくれたのは、紛れもなく皆さんだと思います。10年間ありがとうございました」と感謝を伝えた。客席は再び黄色の光で染まった。ソロ曲「歳月の轍」、そして乃木坂46の代表曲「君の名は希望」を弾き語りで披露した。メンバーたちはステージ上に輪になって、生田を囲みながら合唱した。ファン1万人から拍手が沸き上がった。

11年8月、乃木坂46の1期生オーディションに合格。中心メンバーとして長年活躍しただけではなく「モーツァルト!」「レ・ミゼラブル」などの本格ミュージカルにも出演した。大みそかの「NHK紅白歌合戦」をもってグループから卒業するが、既に来年公開のミュージカルへの出演も発表されており、女優業をメインに活動していく。

「形はまだ分からないですけど、乃木坂を離れても音楽活動は続けたいと思っています」と話しており、ソロでの音楽活動にも意欲を示している。この日、コロナ禍で客席のファンは歓声をあげられなかったことを受けて、生田は「みんなの声が聞きたかったけど、でもいつかまたきっと直接聞ける気がする。また会えるといいな。ありがとう」とほほ笑んだ。

ラストは「ダンケシェーン」で締めくくった。アリーナ外周に沿って設置された花道をゆっくり1周し、涙目でファンに手を振り続けた。「乃木坂に入って良かったって心から思っています。みなさん、出会ってくれて本当にありがとうございます。そしてこれからも乃木坂46をよろしくお願いします。またいつか会えますように」とあいさつし、大きな拍手を浴びた。