武井壮(48)が4日、都内で行われた米映画「マークスマン」(ロバート・ロレンツ監督、7日公開)公開記念新春トークイベントで、日本フェンシング協会会長として、フェンシング女子サーブル代表の2024年パリオリンピック(五輪)での金メダル獲得を後押しすると誓った。

この日は、同種目で東京五輪個人13位、団体で日本女子最高の5位入賞に貢献した江村美咲(23=立飛ホールディングス)と、21年11月に行われた第74回全日本フェンシング選手権決勝で江村に15-14で競り勝ち、初優勝した高嶋理紗(22=オリエンタル酵母工業)を伴い、登壇。男子エペ団体が東京五輪で悲願の金メダルを獲得したことを踏まえ「東京大会はエペが金メダル。次は女子サーブルと踏んでいる」と力を込めた。

江村が「五輪でメダルを獲得していないのは、サーブルだけ。国際大会でメダルを取るのが抱負」と口にすると、武井は笑みを浮かべた。その上で「彼女たちに期待していて。成績は求めているけど…かわいいでしょ。多くの人に見てもらって、スーパースターになって欲しい。去年、エペを散々(メディアに)出させてもらった。女子も私とともにメディアに出ていただいて、街であの選手だと言われるように、大義を持って頑張っていきたい」と、フェンシング女子からもスター選手を出すことを目標に掲げた。

その裏には「フェンシングを全国の皆さんに楽しんでいただける施設を、全国で作ろうとしている。(メダルを)取っていただけるような土台作りをさせていただければ」と、人気アップを競技力向上につなげたいという狙いがある。武井の熱い言葉を聞いた高嶋は、目標のパリ五輪に向け「結果を残すのが一番大事」と力を込めた。その上で、自らが14年に右膝、16年に左膝を大けがしたことを踏まえ「ケガをしない体作りのため、ストレッチは毎日しています。日々の積み重ねが結果につながると思っているので、土台作り。国内だけでなく世界でメダルを作れるよう頑張りたい」と意気込んだ。

イベントでは、映画にちなんだ射撃ゲームが行われ、武井が江村と、高嶋が映画に主演の英俳優リーアム・ニーソン(69)のそっくりさんの、リーアム兄さんとタッグを組んだ。2-2で迎えた最終戦では、高嶋と江村による、た第74回全日本フェンシング選手権決勝に続く“再戦”が実現も、2人そろって外し、痛み分けとなった。

武井は「何とも言えない結果。映画でも勝利だけが勝利じゃないというフレーズがあった。映画に近いものは見せられた」と笑みを浮かべた。その上で「競技人生の間も、後も、豊かな人生を歩んでいただきたいと活動しております」と日本フェンシング協会会長として熱い思いを語った。