米映画「007」シリーズで6代目ジェームズ・ボンドを「カジノ・ロワイヤル」(2006年)から5作品演じた英俳優ダニエル・クレイグ(53)が、米バラエティー誌のバーチャルインタビューに額から出血したまま出演するハプニングが起きた。

毎年恒例の「アクターズ・オン・アクターズ」シリーズで「007/スカイフォール」(12年)で共演したスペイン出身の俳優ハビエル・バルデムと対談したクレイグは、血が出ていることにまったく気づかないまま話を続けていたが、最後に指摘されて爆笑する一幕が公開された。

対談の終盤にバルデムから「最後に質問させて。ここどうしたの?」と自らの額を指さして質問されると、「どこ?頭がどうしたの?」と顔を触りながら戸惑うクレイグ。鏡で確認するためカメラの前から一度離れて戻ってくると、この対談のために送られてきたリングライトにipadを自ら設置したと語り、それが対談が始まる直前に倒れて頭に当たったと告白して大爆笑となった。「17年間ボンドを演じてきて、なるほど撮影のたびにけがをするわけだ」と、「007」シリーズで何度も負傷したことを自虐ネタにして笑わせた。「けがをしないってことは、ちゃんと演じていないということだからね」と付け加え、過酷な撮影だったことを振り返った。

昨年公開された「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」を最後にボンド役を卒業したクレイグは、危険なスタントも自らこなしてきたことで知られ、「カジノ・ロワイヤル」では前歯2本を損傷し、「慰めの報酬」(08年)では肩を負傷している。また「スペクター」(15年)では前十字靱帯(じんたい)を断裂する重傷を負い、最新作でも足首を負傷している。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)