OSK日本歌劇団(大阪市)の創立100周年式典が30日、大阪松竹座で行われた。式典の最後には約6キロの桜吹雪が舞う中、トップスターの楊琳(やんりん)ら劇団員がOSKのテーマソング「桜咲く国」を合唱し、会場と一体となり、100周年を祝った。同劇団OGで元トップスターの洋あおいら関係者約700人が出席した。

楊は「OSKは大正、昭和、平成、令和と時代の困難に立ち向かいながら、創立100年の記念すべき日を迎えることができ、劇団員一同、たいへん感激してます」とあいさつ。コロナ禍でエンタメ業界は厳しい状況だが「あきらめない力こそが、先輩たちから受け継いだ伝統の1つです」と力を込めた。

OSKは1922年、松竹楽劇部として誕生。笠置シヅ子や京マチ子といったスターを輩出してきた。戦禍を乗り越え、03年には経営難で解散に追い込まれたが、劇団員たちが存続を求めて署名活動を行い、歴史をつないできた。

創立100周年記念公演として大阪松竹座で2月5~20日、東京・新橋演舞場で3月25~27日に「レビュー 春のおどり」が行われる。第1部の和のレビュー「光」と2部の洋のレビュー「INFINITY」の2本立て。式典を終えた楊は「いよいよ『春のおどり』が開幕するんだという、この気持ちを加速させ、進化させていきたい」と最高の舞台を届けることを誓った。