21年12月18日に35歳で急逝した神田沙也加さんが“声優界のアカデミー賞”第16回声優アワードで、特別功労賞受賞者の1人として顕彰された。5日、文化放送のインターネットラジオ「超! A&G+」で生放送された番組「受賞者発表スペシャル」で発表された。今回は、特別功労賞に代えて21年度に亡くなった声優が顕彰された。

神田さんは、2014年(平26)度の第9回声優アワードで、米映画「アナと雪の女王」で主人公アナの日本語版声優を務めた演技力と歌唱力が高く評価され、主演女優賞を受賞した。15年3月7日に都内の文化放送で行われた授賞式には着物姿で登壇。スピーチでは「私にとって、とんでもない、取れるはずもない賞。14歳でデビューして…デビュー前に最初になりたいと思ったのは声優さんでした。最初に受賞のお話をいただいた時、私なんか、とんでもありませんと戸惑いの気持ちもありました。私が1番驚いています」と口にして、感激のあまり涙をこぼした。

そして、本業が声優の受賞者を見詰めて「今日お会いでき、こんな私にも優しく話しかけてくださった声優の皆さまに、またお会いできますように、またあらためて勉強して、オーディションを受けて、仕事が出来るように精進いたします」と声優業に強い意欲を見せていた。

都内の文化放送で行われた生放送の中で、司会の長谷川太アナウンサーは「生前の功績をしのび、謹んで哀悼の意を表します」と口にした。特別功労賞には、神田さんのほか、若山弦蔵さん、太田淑子さんらが顕彰された。