トラベルミステリーの第一人者として知られ、TBS系ドラマ「十津川警部シリーズ」原作者の作家西村京太郎(にしむら・きょうたろう)さん(本名矢島喜八郎=やじま・きはちろう)が3日午後5時5分、肝臓がんのため死去したことを受けて、俳優の伊東四朗(84)が所属事務所を通じて悲しみのコメントを寄せた。

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伊東はドラマで主役を務めた渡瀬恒彦さん(十津川省三警部、2017年3月に他界)の相棒役・亀井刑事を演じた。「十津川警部シリーズ」の原作を初めて読んだ際には「亀井刑事は西村先生ご本人に思えてその役を演じられたことはとても光栄でした」と振り返った。

伊東にとっては特別なドラマだった。もともと推理小説を好んで読書していたこともあり、亀井刑事役に抜てきされる前から西村さんの作品を読んでいたという。その後、数々の刑事ドラマに出演した伊東にとって西村作品から学んだ経験は俳優として大きな財産となった。

伊東は「54作を渡瀬恒彦さんとご一緒させていただきました。いちばんピッタリのコンビだったと自負しております」とも語った。伊東自身、四半世紀近く出演したドラマで愛着のある役柄。西村作品で渡瀬さんと共演したことも誇りにしていた。

この日、西村さんの訃報を所属事務所のマネジャーから聞いた伊東は心を痛めショックを受けているという。「ご冥福をお祈りしております」と語り、西村さんを悼んだ。

ドラマは西村さんの推理ミステリー作品として大ヒット。1992年(平4)から2015年(平27)年まで23年間続いたロングセラーの刑事ドラマシリーズ。