英国の伝説的ロックバンド、ピンクフロイドが8日、ロシアの侵攻を受けるウクライナを支援するため1994年以来28年ぶりとなる新曲「ヘイ・ヘイ・ライズ・アップ」をリリースした。収益は全額、ウクライナの人道支援に充てられるという。

声明によると、新曲はギタリストのデヴィッド・ギルモア、ドラマーのニック・メイソン、ベーシストのガイ・プラット、キーボード奏者のニティン・ソーニーが演奏し、ウクライナのバンドのボーカルが首都キーウ(キエフ)でロシアの侵攻に抗議するために歌った音声を組み合わせているという。義理の娘と孫がウクライナ人だというギルモアは、「戦争のため交通や背景の音がない静寂の中に響く歌声に心を動かされた。とても力強く、それを楽曲に取り入れたいと思った。独立した平和な民主主義国が侵略され、人々が殺害される卑劣な行為に怒りを感じてきた。世界がこの侵略を完全な間違いだと思っていることを示す」とコメントし、ウクライナへの支援を表明している。

バンドによると、歌っているボーカルは入隊して前線で戦い、榴散弾によって負傷して現在は病院で治療を受けているという。(ロサンゼルス=千歳香奈子)