女優水嶋凜をインタビュー取材した。母は女優斉藤由貴。5月にNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」に出演するほか、秋にはミュージカル「シンデレラストーリー」にダブルキャストで主演が決まっている。

以前、バラエティー番組のVTRで、顔出しはしていなかったが、母について話すコメントがなかなかおもしろかったので、どんな感じなのかを楽しみにしていた。

取材をしてみて、質問への反応が早く、クスッと笑わせつつ、コメント力があると分かった。とても落ち着いていて、取材を受けることが初めてだったそうだが、とてもそうは思えなかった。ただ、スタッフには、緊張するということを言っていたそうで、それを聞いてちょっとほほえましかったくらいだ。

2世俳優、女優の場合、両親のことを聞かれるのが常。今回も、斉藤からの女優としてのアドバイスや、あこがれる部分など、さまざまな質問を投げかけた。1つ1つに丁寧に答えてくれたほか、「(母は)テレビではちょっと猫かぶってますね」という言葉も。

斉藤とのエピソードをたくさん聞いてしまったので、お母さんについて質問されるのは嫌じゃないですか、と聞いてみた。水嶋は「嫌というより、そんなに内容がなくて申し訳なくて。私の4言に、一言で返ってくるので。(関係が)サバっとしてますね」と笑った。

こんなふうに短いフレーズながら、気になるワードをポンと入れて、笑わせてくれるので、楽しい取材になった。

「いろんなことをやってみて自分の可能性を見つけたい」という気負いのなさを感じた。もっとガツガツしててもいいんじゃないかな、と思うくらいだが、絵を描くことや大学で映像を学んだことなどが、芝居をすることにつながっているという思いを持っている。おっとりと話す中、「表現者でいたいです」という強い言葉が印象に残った。【小林千穂】