俳優、司会者として活躍した柳生博さんが16日、老衰のため山梨・北杜市の自宅で亡くなった。85歳だった。04年の設立当初から柳生さんが会長を務めた「コウノトリファンクラブ」は、日刊スポーツの取材に「突然の訃報に非常に驚いています」とコメントを寄せた。

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「コウノトリファンクラブ」は、コウノトリのふるさと、兵庫・但馬の自然環境保全や再生を支援し、このトリの野生復帰を目指す取り組みを応援するべく、日本野鳥の会会長(当時)だった柳生さんを会長に発足。柳生さんも、さまざまな活動に尽力していたという。

同クラブは、「突然の訃報に非常に驚いています。柳生会長のご尽力もあって、但馬で始まったコウノトリ野生復帰の取り組みにより、いまや全国でコウノトリの飛来が確認されるまで広がっています。心より感謝申し上げるとともに、安らかなるご冥福をお祈り申し上げます」とコメントした。

コロナ禍で、ここ数年は現地での活動に柳生さんは参加できなかったというが、昨年10月に豊岡市で開催された「コウノトリ未来・国際かいぎ」では、リモート出演してメッセージを寄せた。同ファンクラブは、設立当初の役目を果たしたとし、22年度をもって解散することが決まっており、柳生さんもその話し合いに参加していたという。野鳥を愛した柳生さんは、コウノトリの野生復帰の活動も見届けて、旅立っていた。