元AKB48で女優の長谷川百々花(15)が、テレビ東京のドラマ「よだれもん家族」(日曜午前11時)で間野(あいの)家の娘・そら役を演じ、奮闘している。役者として本格デビューして2作目。この春から上京し、また新たな1歩を踏み出している。【大友陽平】

   ◇   ◇   ◇

「よだれもん家族」は、現代のどこにでもありそうな団地を舞台にしたシチュエーションコメディー。「お取り寄せ」が大好きな間野家の日常を描いた会話劇だ。

長谷川 初めてメインのキャストをやらせていただいて、せりふの量も前回(デビューとなったテレビ朝日系「もしも、イケメンだけの高校があったら」)より多くなったということもあって、最初は焦りとか、現場に入る緊張感がすごくありました。家に帰ってからも練習の毎日なのですが、だんだんと自分の中でレパートリーも増やしていけているのかなと思います。

間野家の父・啓太は、さまぁ~ず大竹一樹(54)、母・絵理子は宮澤エマ(33)、居候する絵理子の弟は松尾諭(46)がそれぞれ演じる。長谷川演じる大学1年の娘を含めて、基本的には4人のみが登場する作品だ。

長谷川 他の3人の方々が休憩時間や、本番前のテストの時なども、すごくアットホームな感じでたくさん笑わせてくださって…。本当に”第2の家族”と言っても過言ではないくらい、心も開いています。大竹さんは、本当に優しい方です! ”お母さん”は毎回話しかけてくださって、学校の話とかもいろいろ聞いてくださって、本当にお母さんのように接してくださっています! 現場の(セットの)家の中では”間野家”でいるような感じです。

会話劇とともに、ドラマのもう1つの見どころは、企画・原作を務め、食通としても知られる秋元康氏監修によって厳選された「お取り寄せグルメ」を家族で食べるシーンだ。

長谷川 そらは一見冷めてるような感じなんですけど、食に関しては『大好き!』という一心なので、誰よりも食べるのが好きということを表現できるように、食材や料理が前に置かれたら目の輝き方が違くなるように意識しています。あと、良いにおいのものをかぐ時って、鼻と口を開けて両方から吸いますよね! 演技レッスンの先生にも教えていただいて。”顔で吸おうとする”ように、1つ1つのしぐさが映る時も気をつけています。

長谷川自身も「食べるのは大好きです! 撮影でも食べるのに、その前にお昼ご飯をいっぱい食べちゃう時もあります」。その食べるシーンは、共演の松尾の演技が目標という。

長谷川 普段の生活では、食べながら言葉を発するのが普通だから…とおっしゃっていて、私も練習してるんですけど、やっぱり撮られていると汚くないかな、とか考えちゃって。自然な当たり前の風景をできるようになりたいなって思ってます。

ドラマデビューしてまだ2作目だが、貴重な経験を積んでいる。

長谷川 “残せる演技”をしたいです。決まった動きをするのはできるようになってきているのですが、やっぱり1テーク、1テーク、その現場の空気感を感じつつ、それを演技に取り込めていったら、自然なのに見ていて印象に残るような演技をする役者さんになれるのかなと思うので、決められた形だけじゃなくて、その場も考えて演技できるようになりたいです!

そう語る高1の目はキラキラと輝いている。

○…この春に福島から上京し、高校生活との両立がスタートした。「通学する時の電車がちょっとつらいです。朝も結構な人数ですよね…」と話しつつ、「乗り換えとかは大丈夫です! あと、毎日電車の中を見ていても飽きないというか、いろいろな自分の世界を持ってる人がたくさんいるんだなと。人間観察が好きになっています!」と笑顔で話した。

◆長谷川百々花(はせがわ・ももか)2006年(平18)12月14日、福島県生まれ。19年10月に、AKB48チーム8の福島代表として加入、昨年3月に活動辞退。今年1月期のテレビ朝日系「もしも、イケメンだけの高校があったら」でドラマデビュー。159センチ。