歌手由紀さおり(75)が12日、東京・赤坂のライブハウス「MZES東京」でディナーショー「『新しいわたし』ライブ」を行った。歌手生活53年のキャリアで初めて三味線をライブで披露した。

「今日は初めての試みをします。今の熱い思いを受け止めていただきたい」とあいさつをしてスタート。中盤になると三味線を手に持ってステージに。長唄「松の緑」や「振られながらも熱くなる」などの都々逸、端唄「なすとかぼちゃ」など8分以上にわたって披露した。途中で三味線を弾く手を止めて「あれっ、大丈夫かしら」とつぶやくシーンも。演奏後には「三味線は奥が深い」としみじみ語り、「明日の私の糧になると思う」と今後の稽古に新たな闘志を燃やしていた。

終盤には「この曲があるから今の私がある。これからも精進して歌っていきます」と紹介をし、ミリオンヒットのデビュー曲「夜明けのスキャット」を歌唱。アンコールでは7月6日発売の新曲「初めての今日を」を熱唱した。曲は人生100年時代をどう生きるかがテーマ。熟年層に向け、未来を諦めることなく、楽しく前向きに生きようと呼びかけるメッセージソングになっている。

最後のあいさつでは「これからも前を向いて歩んでいきたい」と“75歳の誓い”を立て、マスクをした同年代のファンから大きな拍手を浴びた。