吉本興業主催の子ども向け野球教室「Yoshimoto Enjoy Baseball in Koshigaya」が4日、埼玉・越谷市のM2 SPORTS FIELDで行われ、元プロ野球選手で現役時は「片岡治大」名などで西武や巨人で活躍した片岡保幸氏(39)らが、参加した子ども25人に野球の楽しさを伝えた。

7度目の開催で、今回は5~10歳までの未経験者のみを対象に実施。軟らかい子ども用ボールを使い、打撃や投球、守備の基本を教えた。4月以来、2度目の参加となった片岡氏は「前回いた子も何人かいたんですけど、すごく明るくなっていて。教室のあとも野球をやってくれていたのかなと思いました。楽しそうな顔が前回よりあったのでよかったです」と振り返った。

最後は子どもを3チームに分けてのミニゲームで締めくくった。「教わったことを楽しいゲームに変えてやって、笑い声がたくさん聞こえたので良かったです」と語り、「やっぱりゲーム感覚でやることが一番良いのかなと思いますね。子どもたちはもちろん、もっと親御さんにも野球に興味を持ってもらえたら」と今後の発展も願った。

前日3日は東京ドームに足を運び、知人の少年野球チームの子どもらとプロ野球交流戦の巨人-ロッテを観戦した。試合は昨秋までコーチとして在籍していた巨人が、4月に完全試合を達成したロッテ佐々木朗希投手を攻略して10-3で勝利。「盗塁も多くて、点もたくさん入って、ホームランもあった。野球の良い部分がたくさん見られて良かったですね」と笑顔をみせた。

観戦者側の視点に立って気づいたこともあった。「プレーする側だと人生をかけているから『打てなかったな』って落ち込んだりもしていたけど、見ている人たちにはあんまり関係ないなと。そういうのじゃなくて、純粋に野球を見て、喜んで帰ってもらう。そういう風に思ってやれたほうが選手ももっと良いプレーができそうだなと思いましたね」と語った。その上で今の現役選手へ向け「選手たちももっと楽しくやってほしいし、もっと楽しませてほしい」と話した。

「Yoshimoto Enjoy Baseball」は吉本所属のお笑いコンビ、トータルテンボスの藤田憲右(46)が発起人として行っている教室。小学生年代の野球人口減少や、野球を始めながらも楽しさを見つけられずにやめてしまう子どもらを食い止めるべく、2年前から始まった。将来的なアカデミー化も視野に入れており、今後も継続開催予定。この日は片岡氏のほか、お笑い芸人の漢咲コータロー(29)らも参加した。【松尾幸之介】