英国のエリザベス女王の即位70周年を祝う祝賀行事「プラチナジュビリー」に参加するため王室離脱後初めて一家そろって帰国したヘンリー王子(37)が、滞在中に王室から受けた自分たちへの冷たい扱いに対し「謝罪されるべき」と激怒していると英サン紙が報じた。ヘンリー王子の伝記本の著者アンジェラ・レヴァン氏が明かしたもので、王室メンバーから冷たくあしらわれたことに腹を立てているという。夫妻は2日から4日間に渡って開催された祝賀イベントに参加するため、長男アーチー君(3)と長女リリベットちゃん(1)を連れて里帰りしていた。

2020年3月末の離脱後初めて夫婦そろって英国で公の場への登場となった3日に行われたセント・ポール大聖堂での感謝礼拝では、チャールズ皇太子夫妻や兄のウィリアム王子夫妻らとは反対側の席が用意され、夫妻に話しかける関係者もほとんどいなかったと伝えられている。また、その前日の祝賀パレード「トゥルーピング・ザ・カラー」ではエリザベス女王と共にバッキングハム宮殿のバルコニーに登場することは認められず、その後に長女リリベットちゃんが初めて女王と面会を果たした際も写真撮影を禁止されたことが伝えられている。そうした自分たちへのぞんざいな扱いに対し、王子は立腹しているようだ。

また、4日には1歳の誕生日を迎えたリリベットちゃんのために滞在先のフロッグモア・コテージの裏庭で誕生日パーティーを催すも、そこにウィリアム王子夫妻やジョージ王子を始めとする従妹たちの姿はなく、兄弟がプライベートな場で顔を合わせることもなかったという。そんな夫妻は、その翌日には最終日のパレードを待たずに早々と米国に帰国し、リリベットちゃんの単独写真を初公開して話題をさらった。

米FOXニュースも王室専門家の話として、感謝祭に出席した王子はほほ笑んではいたもののそれは本物ではなく、非常に不幸に見えたと述べ、離脱によって失ったものに後悔しているかもしれないとコメント。帰国後に沿道に集まった人々からブーイングも浴びせられたことが伝えられており、王子にとっては複雑な気持ちで過ごした数日間だったのかもしれない。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)