木村拓哉(49)が21日、都内で、主演映画「THE LEGEND & BUTTERFLY」(大友啓史監督、来年1月27日公開)企画発表会見に出席した。東映70周年記念作品で、自身2度目の織田信長役に挑戦。ヒロインの正室、濃姫役の綾瀬はるか(37)と登壇し、“夫婦”らしいやり取りで会場を沸かせた。

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多数の報道陣と各所の関係者が勢ぞろいした会場に、黒のスーツ姿の木村と、白いドレスを着た綾瀬が登場した。東映手塚治代表取締役社長が「稟議(りんぎ)の判をつくとき、少し手が震えた」という、総事業費20億円をかけた文字通りの大作だ。木村は「すごく名誉なこと。この上ない舞台を用意していただいたので、全力でやらせていただきました」と言い切った。

タイトルの「LEGEND」は信長、「BUTTERFLY」は濃姫を指す。脚本は古沢良太氏。政略結婚という最悪の出会いから、真の夫婦となり天下統一を果たすまで、激動の時代を生き抜いた男と女の30年の軌跡を描く。綾瀬は「脚本には、見たことのない信長と濃姫の夫婦の物語が描かれていて、読み終わった時は心を持っていかれました」と明かした。

2人は11年10月期TBS系ドラマ「南極大陸」以来、約11年ぶり3度目の共演。綾瀬が「今回、夫婦役が初めてだったので。楽しかったですよね。フフフフ。アクションシーンとかもあって、木村さんは運動神経がよくて…」と言うと、木村から「それ、自分でしょ!」とツッコまれ、笑いを誘った。さらに木村は「綾瀬さんは見た目はおっとりした感じなんですけど。見た目は。ご存じだと思いますけど、動いたら半端じゃないので。綾瀬さんで助かりました」と感謝した。

木村は「現場のスタッフやキャストは、みんな一瞬にして綾瀬さんのとりこになっていました。かないません」と振り返った。照れ笑いした綾瀬も「木村さんはモチベーションの高さ、1ミリも負ける要素を感じさせないパワーがいつもあって。不安だと思っても、すごいパワーで立っていらっしゃるから、見ているだけで安心、大丈夫だって思えました」とほほ笑み、絶大な信頼を感じさせた。【横山慧】

○…手塚社長は同作を「2人の愛の物語」と説明。「ボーイミーツガールの側面と、政略結婚のもどかしさがある夫婦愛、そして歴史ドラマでもあります。東映が本気である、ということを申し上げたい」とアピール。古沢氏は「3年くらい前に東映さんから、木村さんで信長の映画を作るのが東映の悲願だ、とうかがった」と振り返り、現場での様子について「木村さんは信長が乗り移ったようで、綾瀬さんも濃姫にしか見えなかった」と絶賛した。