お笑いコンビ、トータルテンボスの藤田憲右(46)が発起人として行っている、子ども向け野球教室「Yoshimoto Enjoy Baseball」が6日、東京・足立区のフィールドフォース ボールパークで行われた。

8度目の今回は昨年11月以来となる元中日の石川駿、そして楽天則本昂大投手らを輩出した滋賀・多賀少年野球クラブの辻正人監督らも指導者役として初参加。「高円宮賜杯全日本学童軟式野球大会 マクドナルドトーナメント」を18年から2連覇するなど、少年野球界では名の知れた強豪チームを率いる辻監督らの教えに、子どもや保護者も真剣に耳を傾けた。

この日は未経験者、経験者合わせ約40人が参加。経験者には藤田らの「普段教わらないことをやろう」という発案で、守備時のダブルプレーやジャンピングスローの練習をはじめ、ショートバウンド、ハーフバウンド処理も指導。石川がスロー時のステップ、辻監督が手首を使ったグラブさばきなどを伝授した。

藤田は「遊びでもいいからやっておくと後々役に立つ時が来る。プロになりたいならやっておくべきです」と子どもや保護者らに語りかけた。教室を終え「あんまりやったことないことだったと思いますけど、楽しそうにしていたのでよかったです」と振り返った。

今回は学童野球指導のカリスマとして知られる辻監督との初コラボでもあった。藤田は辻監督の指導について「僕はゴルフもやっていて、たまにレッスンに行くんですけど、そこにいるレッスンプロに近い」と語り「メソッドを持っているし、他の指導者の方ももっと学んでいった方がいいと思いました」と振り返った。

辻監督は「どれだけ初心者を初級者に持っていってあげられるか」とクラブでも初心者指導に力を入れているという。そのコツについては「バッティングを最初にしないこと」と語り「バッティングは最初はうまくできないことが多いです。空振りしたりすることは意外と初心者の子の心にくるんですよ。まずはゴロの処理などで成功体験を積むことが大事です」と話した。

同野球教室は小学生年代の野球人口減少や、野球を始めながらも楽しさを見つけられずに辞めてしまう子どもらを食い止めるべく、元高校球児で指導者ライセンスも持つ藤田が2年前から始めた。今回は未経験者(5~12歳)、経験者(小学生)の教室を分けて実施。7日も未経験者の教室を行ったのち、指導者への講習会も初実施する。