映画史上初、新幹線内でのレッドカーペットだ。米俳優ブラッド・ピット(58)が23日、東京発京都行きの東海道新幹線「のぞみ」車両内で、映画「ブレット・トレイン」(デヴィッド・リーチ監督、9月1日公開)のレッドカーペットに出席した。同作の舞台、超高速列車にちなみ、JR東海の協力のもと新幹線をジャック。京都到着後は、14度目の来日で初めて、京都での舞台あいさつを行った。

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午前11時すぎ、東京駅日本橋口にピットが現れると、にわかに歓声が上がった。乗り込んだ「のぞみ号」は午前11時42分発の特別列車。報道陣約100人と関係者を乗せてホームを滑り出した。車両内は同作をイメージした特別装飾が施され、通路中央にレッドカーペットが敷かれた。

コロナ禍のため、スタジオに列車を造って撮影したが、新幹線内でのレッドカーペットに「実際乗ってみると、撮影現場のような感じで“デジャビュ”を感じる!」と共演者一同笑い続け、乗り心地は「すごく快適」と笑顔で話した。

ピットは“世界一運の悪い殺し屋”レディバグ役で主演を務めた。ロックダウン中「コロナ禍で気が狂いそうになった時に初めて脚本に目を通した」という。出演の決め手の1つは映画「ファイト・クラブ」(99年)でピットのスタントダブルを務めた、リーチ監督だった。

午後1時57分、京都駅にもピットを一目見ようと多くの人が駆けつけた。同作を「キャラクターが素晴らしいので最高の仲間たちも集まった。笑いがこのコロナ禍には必要」といい、日本のファンに「僕も京都が大好きなので、多くのファンが集まっていて、信じられなくて。日本に対する愛情を感じる、楽しい作品になっているよ」とアピールした。【加藤理沙】