エリザベス女王(96)が健康状態に関する懸念から医師の管理下に置かれたと英王室が発表したことを受け、孫のヘンリー王子(37)とメーガン妃(41)夫妻が8日、静養先のスコットランドに向かったことが明らかになった。

夫妻は支援する慈善団体のイベントに出席するため、移住先の米カリフォルニア州から短期帰国していた。夫妻はこの日の夜にロンドンで開催される慈善団体の授賞式に出席する予定だったが、スケジュールを変更して女王に面会するため滞在するバルモア城を訪問すると米ピープル誌は伝えている。現在、長男で王位継承者のチャールズ皇太子が女王に付き添っているといい、次男のアンドルー王子や三男エドワード王子、孫のウィリアム王子夫妻ら家族全員がバルモラ城に向かっていると伝えられている。

2020年に王室を離脱したヘンリー王子夫妻が女王と面会するのは、今年6月に行われた女王の即位70周年を祝う祝賀行事のために帰国して以来3カ月ぶりとなる。離脱後は移住した米国で人気司会者オプラ・ウィンフリーの独占インタビューを受け、王室で人種差別的な発言を受けたと告発。その後もメディアで王室批判をくり返し、父チャールズ皇太子と兄ウィリアム王子との確執が取り沙汰されてきた。また、ヘンリー王子は回顧録の発売も控えているが、女王はこれに対して苛立ち、弁護士を雇って対処すると報じられたこともある。

夫妻は4日に民間機で英国入りし、5日にマンチェスターで開催されたイベントに出席。翌6日にはヘンリー王子が立ち上げた、負傷した退役軍人のためのスペシャルオリンピック「インビクタス・ゲームス」に関連したイベントに出席するためドイツ・デュッセルドルフを訪れていた。今回の訪問には、2人の子供は同行していない。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)