8日に96歳で死去した英国のエリザベス女王は、大の動物好きで愛犬家として知られていた。

1933年に18歳の誕生日を記念して父ジョージ6世からコーギーの「スーザン」をプレゼントされて以来、在位70年間で30匹ほどのコーギーとドーギー(ダックスフントとコーギーの交雑種)と暮らしてきたと言われている。女王は亡くなった時、4匹の犬を飼っていたと伝えられており、その犬たちの行く末が注目されている。

女王は高齢になったことを理由に繁殖を止める決意をし、18年にはスーザンの血を引く最後の1匹ウィローが亡くなった。ドーギーのバルカンを20年末に亡くし、残る愛犬は同じくドーギーのキャンディだけとなった。

女王はこれ以上新たな犬を飼う予定はなかったというが、夫のフィリップ殿下が入院して落ち込む母を心配した次男アンドルー王子が昨年2月にコーギーのミュイックとドーギーのファーガスを贈ったという。しかし、残念なことにファーガスが3カ月後に亡くなったため、アンドルー王子と孫たちがサンディーという新たなコーギーをプレゼントした。そして昨年、女王は自ら4歳のコッカー・スパニエル、リジーを家族に迎え入れており、4匹の愛犬が残されたことになる。

バッキンガム宮殿は犬たちの今後についてコメントはしていないが、王室伝記作家のイングリッド・スワード氏は「家族が面倒を見ることになるでしょう。おそらく、女王に贈ったアンドルー王子になるのでは」と語っている。一方、別のジャーナリストは、女王に何かあれば日々世話をしている信頼できるスタッフが引き取る可能性があると過去に語っていた。

また、王室の伝記作家で皇室専門誌マジェスティの編集長でもあるジョー・リトル氏は、長女アン女王とアンドルー王子が引き取るまで、女王のスタッフが世話をすることになるだろうと米CNNに語っている。ちなみに女王は愛犬の他にも、100頭以上の馬を飼っていたと言われている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)