英国のエリザベス女王のひつぎが14日、チャールズ新国王をはじめとする王族に付き添われながらバッキンガム宮殿からウェストミンスターホールに運ばれ、ヘンリー王子(37)と妻のメーガン妃(40)は礼拝後に手をつないで退場する姿が目撃された。

国王旗がかけられた女王のひつぎの上には、大英帝国王冠が置かれ、海軍砲車に乗せられてバッキンガム宮殿を出発。その後ろを、軍の礼装姿のチャールズ国王、長女アン王女、三男エドワード王子、ウィリアム皇太子が徒歩で続き、公務を外れている次男アンドリュー王子とハリー王子は軍服ではなくモーニングスーツの礼装姿で行進に加わった。徒歩の葬列に続き、カミラ王妃とキャサリン皇太子妃は同じ車でウェストミンスター宮殿に移動。メーガン妃はエドワード王子と妻ソフィー妃と共に別の車に同乗して宮殿に到着した。

ひつぎは、英議会が内部にある宮殿内の大広間、ウェストミンスター・ホールに安置され、同日午後5時から一般の弔問が始まった。ひつぎは今後、19日の国葬まで4日間ここで公開安置される。

ひつぎに続いて王族らの葬列が大広間に入ると、ジャスティン・ウェルビー・カンタベリー大主教とデイヴィッド・ホイル・ウェストミンスター首席司祭による20分ほどの短い礼拝が行われ、ヘンリー王子とメーガン妃はウィリアム皇太子夫妻の後ろに並んで参列した。礼拝では、ヘンリー王子が女王のひつぎを前にこみ上げる涙をぬぐうように左手で顔を覆う姿もあり、ネット上で写真を見た人々から「胸が痛い」と同情の声が上がっている。一方、メーガン妃も涙をこらえているように見えたと米ピープル誌が伝えている。

米ABCニュースなど複数のメディアによると、キャサリン皇太子妃とメーガン妃は、女王に敬意を表すジュエリーを身に着けていたという。キャサリン皇太子妃は、女王のものだったダイヤモンドとパールのリーフ型ブローチを、メーガン妃は女王から贈られたパールとダイヤモンドがペアになったイヤリングをつけていた。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)