女優上白石萌音(24)が6日、都内で、「#木曜日は本曜日」プロジェクトの発表会に出席し、「人生を変えた」10冊の本を明かした。

無類の読書好きを公言している上白石が挙げたのは「アイネクライネナハトムジーク-Permanent Collection-」「夜と霧」「悲しみよこんにちは」「バカの壁」「うたうおばけ」「常設展示室」「さがしもの」「チャックより愛をこめて」「もものかんづめ」「こんとあき」の10冊。「なれる本を集めたいなと思いました。緊張がほぐれたり、思わずニコニコしてしまったり、ふき出してしまったり、時にはつらくて涙がこぼれたり、知らなかったことに出合えて殴られるような気持ちになったり、いろんな心を揺さぶってくれるのが本だと思うので、なるべく多岐にわたらせたいなという思いで選びました」と本愛をさく裂させながら選考理由を説明した。

なかでもお気に入りは伊坂幸太郎氏の「アイネクライネナハトムジーク-」だという。「本屋さんで一目惚れをしてしまって。ジャケット…表紙に。この絵柄と字面と雰囲気に強烈にひかれてしまいまして。本当に表紙だけで買った本です。今となっては伊坂幸太郎さんの大ファンなんですけど、それまで伊坂さん作品を読んだことがなかったので、伊坂さんに出会うきっかけになった本です。5年くらい前です」と目をキラキラと輝かせた。

本屋での運命的な出会いについて「『私を連れて行ってー。こっち見て』って言われたかのような引力がありました」と振り返った。

作品について「この本は連作短編集で、短編集なんですけど、それぞれのお話が少しずつつながっている。伏線回収が見事。一回記憶を消して、もう1回まっさらな気持ちで読みたいくらい、初めて読んだときの感動が忘れられないですし、何度読んでも心がブルブル震える感覚があります」と魅力を語り「できればみんなに読んでほしいですけど(笑い)、何かちょっと自分はひとりぼっちかもなって思う人に読んでほしいですね。あなたはひとりじゃないって絶対思えるし、誰かとつながって生きているんだなと思うし、今後も何か人だったりできごとだったりとつながることがあるんだろうなって人生に少しキラキラした期待感を抱けるような、運命っていうものを信じてみたくなるような本なので」とアピールした。 同プロジェクトは、東京都書店商業組合が、本屋への来店客数増加を目指す新たな取り組み。