今年8月、長年の沈黙を破り、新事務所設立をツイッターで発表した歌手中森明菜(57)について書かれた、新著「中森明菜の真実」(MdN新書)が6日、発売された。著者は音楽ライターの渡邉裕二氏。夕刊紙の連載を元に、新たに書き下ろした。

明菜は”花の82年組”の1人で、松田聖子と共に80年代を代表するアイドル。日本の歌謡界で「歌姫」と呼ばれる歌手は多いが、ポップス、アイドル系の歌手で、歌姫という言葉が使われるようになったのは明菜が最初だったと渡邉氏は指摘する。同書では、歌謡界では常識とされた歌い方を根底から覆した明菜の低音ボイスや、ツッパリ風で生意気だったイメージ戦略を振り返るだけではなく、平成に入ってからの明菜のトラブルについても書かれている。

明菜の新事務所設立について、渡邊氏は「ファンクラブも名簿などは前の事務所のままだそうです。新事務所は、新たに明菜が活動しないと売り上げが立ちませんし、誰がマネジメントするのかも明らかではありません」と指摘する。一部報道では有名プロデューサーの名前が挙がるが「当該とみられる人物にも確認しましたが、そんな事実はありません。今年5月の40周年に向けて、明菜周辺の音楽関係者が、昨年から動こうかとしていたが話が、ひとり歩きしているのでしょう。新しい事務所を設立して以降の話ではありません」と語った。