サッカーW杯カタール大会の解説で話題を呼ぶ元日本代表MF本田圭佑(36)のそっくりさん芸人じゅんいちダビッドソン(47)が、日本代表にエールを送った。インターネットテレビ局ABEMAでの個性的なワードはもちろんチェックし、ものまねネタを仕込み中。日本が前回準優勝クロアチア戦(6日午前0時キックオフ)を突破して初のベスト8、さらにその先へ、敬愛する本田の言葉とともに歩むことを願っている。【小谷野俊哉】

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「本田さんの解説はシンプルで分かりやすいし、面白い。面識のない後輩選手にさん付けしたり『雑いパス』とか特徴があって、僕的にはものまねしやすくてうれしいです」。じゅんいちはそう言って笑顔をみせた。世界各地で戦い、現在はカンボジア代表の実質的監督を務める本田のサッカー眼にもあらためて感心。「戦術的にめちゃめちゃ深くて、僕らみたいな一般のサッカー好きにも分かりやすい。サッカーIQの高い人は、こんなことまで教えてくれるんだと勉強になります」と話している。

優勝経験のある2国を破って決勝トーナメントを決めた日本については「ディフェンスのチームだったんだなという感じ。若干のラッキーといろんな要素がありますが、確実にレベルアップしている」。クロアチアについては「前回ほどのレベルにはないと思う。ドイツやスペインに勝ったように全員で守って少ないチャンスを決められれば勝機はある」と分析した。

8強入りのキーパーソンに指名するのは、チーム最多2得点で2勝に貢献したMF堂安律(24)。「堂安さんは前回大会までの本田さんと同じで、何かを持っている。日本代表新記録となるW杯3得点目を入れてくれそうな気がする。また、それじゃないと勝てない」と重ね合わせている。

じゅんいち自身は15年R-1ぐらんぷりで優勝。8強を実現してもさらなる強豪との対決が予想される日本に「優勝まで6勝が全部金星。負けたのは下位のコスタリカだけ。それも面白いですね」と“王者”経験者として期待した。さらに「ものまねネタも仕込めたし、W杯後の新たな国でのプレーに期待します。応援と言いつつ、旅行が出来ますから」と笑いながら、クロアチア戦解説も務める本田のさらなる活躍を熱望。今後も追い続ける。

○…じゅんいちが同じく、ものまねネタにしているブラジルのエース、ネイマール(30)は初戦で負傷して1次リーグを欠場。「どこまで調子が戻るか、ちょっと疑問」と冷静に見ている。日本がクロアチアに勝つと、ブラジル-韓国の勝者が準々決勝の相手となり「W杯の舞台で日韓戦を見てみたい気もする」と話している。

○…W杯全64試合を無料放送中のABEMAは3日、日本-スペイン戦などが生中継された今月2日の視聴者数が1700万人を突破し、開局史上最高数値を記録したことを発表した。ドイツ戦の先月23日に初めて1000万人を突破し、コスタリカ戦の同28日に1400万人と記録を更新し続けている。本田の現地解説も話題で、クロアチア戦の解説も決まった。

◆本田圭佑のABEMA解説VTR 敗れたコスタリカ戦ではDF長友から相馬へのパスが通らなかった場面を「サッカー業界的には雑い」と表現。面識のない後輩は「三笘さん」「谷口さん」などと呼称していたが、スペイン戦では勝利が近づくと呼び捨てに切り替えた。スペイン戦の前半7分にシュートを放った伊東に「決まらなくてよかった。(先制点は)早すぎます」と独自の視点も。1次リーグ突破後は「1試合目、2試合目は森保さんの采配に否定的だったんですが、認めざるを得ない」と、ストレートで独特な言葉を連発し、たびたびトレンド入りした。

◆じゅんいちダビッドソン 1975年(昭50)2月4日、兵庫県尼崎市生まれ。名古屋学院大卒業後、芸人を目指して上京。98年お笑いコンビ、ミスマッチグルメ結成。11年に解散してピン芸人に。サッカー本田圭佑のネタで15年「R-1ぐらんぷり」優勝。174・6センチ、69キロ。趣味は釣り。特技ビリヤード、水球。血液型B。