上方落語の活性化をねらう「第17回繁昌亭大賞」が16日、大阪市北区の同協会会館で発表され、大賞は、12年目の桂二葉(36)が入門過去最速で受賞した。二葉は昨年、NHK新人落語大賞を女性で初めて制して話題になったが、今回も女性初の大賞となった。
おなじみマッシュルームカットで、ひょうひょうとした話し口。まずは「私でええのかな」と、笑わせた。11年に米朝一門の桂米二へ入門し「繁昌亭に育てていただいた。たくさんの人のおかげと感謝しています。目いっぱい、おもしろい落語をしたいと思います」と感謝の思いを述べた。
「NHKの受賞の後、いただけたので、(繁昌亭大賞にも)つながったのかなと思います」
今夏に米朝事務所を離れ、事務所もステッカーへ移籍。大阪出身ながら関東地区の落語会も開く。「女性初のNHK(新人落語大賞)受賞」の実力から、活動の場を全国へ広げてきた。
それでも、環境の変化は「私、あまり揺さぶられないタイプなんで、意識はないです。呼んでいただいたからには、いつも楽しんでもらおう。それだけです」と受け入れる。
周囲の期待感は「受賞から1年過ぎても感じます」と言いつつも、ただ「女性初」の肩書には「もうええやろ、と思います」。女性初や、逆にジェンダーフリーが取り沙汰されることで「女やから落語は難しいと思われてしまう」と不安視する思いも吐露した。
現在は、上方の代表的古典作「らくだ」を学んでおり「できるんかな? と思いますが、いずれやれるようになれれば」と語った。
そんな二葉に、上方落語協会の笑福亭仁智会長は「二葉さんが話題になって、(上方落語も)お客さんをつかんだ1年になった。繁昌亭大賞も、協会としても彼女にのっていきます」。こう笑わせながら、25年以内の落語家を対象とした大賞に、12年目の二葉を決めた経緯を説明。二葉の勢いと、それに甘んじない姿勢を評価したと明かした。
奨励賞は、斬新な“ノンフィクション落語”も手がける笑福亭鉄瓶(44)。鶴瓶門下の22年目は「上方のおもしろさを伝える機会をもっと作っていきたい。二葉さんに食らいついて、来年は大賞に」と誓った。
また、入門15年までの新人賞が創設され、桂文枝門下で11年目の桂三実(29)が、古典に加えて師匠譲りの創作活動も評価され受賞。三実は「先輩や師匠のおかげです」と感謝した。
授賞式は来年3月1日に天満天神繁昌亭の夜席で行われ、来春に、二葉、鉄瓶がトリを務める「受賞ウイーク」を設ける。



