フジテレビ系バラエティー「ぽかぽか」(月~金曜午前11時45分)の10日の生放送で、女子レスリングの五輪金メダリスト登坂絵莉さん(29)をひっくり返すと賞金がもらえるコーナーに「野獣」の愛称で知られた女子柔道の五輪金メダリスト松本薫さん(35)が一般応募で参加。金メダリストによる「ドリームマッチ」が実現した。

スタジオに一般公募による登坂さんへの挑戦者が並ぶ中、MCのハライチ岩井勇気が「あれ、ちょっと待って、後ろ見て」。澤部佑も「マジかい、松本さんだ」とざわつくと、列に並んだ松本さんが手を挙げてあいさつ。松本さんは以前の放送で手押し相撲対決の王者として参加したものの、一般視聴者に敗れたため「リベンジです」と参加経緯を説明し「何でこっち(登坂さん)がローリングで、私、手押し相撲なんですか」と苦笑いした。

同局の小室瑛莉子アナウンサーが「実は松本さん、マネジャーさんに何も言わずに一般応募でホームページに応募してきてくださったんだそうです」と“ガチ”参加であることを紹介。自信のほどを聞かれた松本さんは「あります」と即答し、「中学生まで、レスリングと柔道、両方やってました。しかも昨日、(吉田)沙保里さんに、ローリングの仕方教えて、って言って30分くらいみっちり教わってきました」と「霊長類最強」と称された女子レスリングのレジェンドに教えを受けたことを明かした。

衝撃の強敵登場に、登坂さんも笑顔が引きつり、胸に手を当て「対戦は初めてですね」。ハライチが「ドリームマッチ」と口をそろえ、アンジャッシュ児嶋一哉も「デカイ小屋でやった方がいい」。澤部も「さいたまスーパーアリーナとかでね」と盛り上がった。

登坂さんは一般参加者たちを退け、トリで松本さんが登場。松本さんがマウントを取る準備の段階で登坂さんの体が数十センチ浮き上がると、出演者がざわめいた。登坂さんは「いやーこれ…大丈夫です!」と叫びながら必死に体勢を整え、松本さんも「ちょっと待って逃げてる逃げてる!肋骨(ろっこつ)動かしている!」とアピールするなど、完全ガチでバトルがスタートした。

20秒間のバトルでは、登坂さんの腹部が何度も浮き上がり、松本さんの腰近くまで到達する場面も。マットから場外に外れそうになる熱戦となったが、登坂さんはローリングは許さず耐え、最後は倒れ込みながら守り切った。

決着が付くと、松本さんは悔し紛れに登坂さんに柔道技の腕ひしぎ逆十字固めを決める“暴挙”に。ハライチに「腕取るな、無理やり柔道に持って行くな」と止められ苦笑いした。登坂さんは息を弾ませながら「ここは私の競技なので、負けちゃダメだなと思って。柔道に行けばお呼びでないですけど、ここは、良かったです」と喜んだ。松本さんが「いやあ、関節取っていいですか」とあきらめられない中、登坂さんはあらためて両手をあげてガッツポーズした。

登坂さんは16年リオデジャネイロ五輪の女子レスリング48キロ級で金メダル。松本さんは12年ロンドン五輪の柔道女子57キロ級で金メダルに輝いた。ともに現在は第一線を退き、既婚者で出産も経験している。