歌手松山千春(67)が19日、東京国際フォーラムホールAで、春の全国ツアーの東京公演を開催した。会場は約5000人のファンで埋まり「愛が全て」からスタート。通算83枚目シングルの新曲「慕情」のほか「銀の雨」「長い夜」「大空と大地の中で」などを熱唱。爆笑トークも含めて、観客は酔いしれた。

千春は「半年ぶりのフォーラム。開演前からの手拍子はよくそろっていたな。2~3カ月前から練習していたんだろう。今日は5000人が入っているんだけど、わが足寄町の人口は6900人だからな。町の人みんなが来てくれた感じだな」。さらに楽屋への差し入れについて語ると「BEGINはミネラルウオーターを差し入れてくれて。あと、さだまさしが…」と口にすると、定番のイジりに、会場からは笑いが起こった。

千春は「なんで、さだが差し入れを。俺が嫌っている気持ちがまだ、届いてないんだな。差し入れがカツサンド。きっと、お前に勝つということなんだろうけど、お前に負けるコンサートなんかしないよ」と声を張り上げた。

公演には、千春が主催したシンガー・ソングライター発掘オーディションで最優秀賞に輝いた小川哲央(23)も出演した。「昨年の11月も出させていただいたんですが、母が見にきていて、千春さん弟子ではなく、子分みたいだったと言われたので、今日はもう少し堂々と歌いたい」と「シェリー」を歌った。

千春は「よかったよ。お客さんの拍手が物語っている。23歳だと、俺は67歳。もうお迎えが…。いっぱいいい曲を作って、ソロでコンサートができるように頑張ってくれ」とエールを送った。

春のツアーは4月7日の千葉・松戸公演からスタート。6月28日の札幌・カナモトホールで最終公演まで、全国23会場で24公演を行う予定。