フジテレビは26日、東京・台場の同局で5月の定例社長会見を行った。

港浩一社長(71)がジャニーズ事務所のジャニー喜多川前社長の性加害問題に言及した。「性加害は決して許されることはない。ジャニーズ事務所は、被害に遭ったと言われる方々がいらっしゃることを大変重く受け止めている。事実確認をしっかりと行い、真摯(しんし)に対応しなければならない、という見解を表明されていますので、その推移を見守りたい。放送にあたっては必要であると判断したものをしっかり報じるという方針でございます」と語った。

編成担当の大多亮専務(64)は「現状、ジャニーズ事務所のタレントさんが出演している番組に関して大きな変更は考えていません」と語った。

港社長は事務所への忖度(そんたく)については「基本的には番組の内容、演出にふさわしい人に出演してもらう。忖度(そんたく)を考えてやっているというつもりはありません」と話した。

今後のジャニーズ事務所との、「所属タレントに問題があったわけではない。変更予定はない。お付き合いという点では、推移を見守りながらやっている。今後はその都度判断していきたい」と話した。

ジャニー氏の性加害疑惑を巡る問題では、ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長が14日、事務所HPに動画と文書を公開する形で見解を公表して謝罪。再発防止策として社内にコンプライアンス委員会を設置し、5月中に社外の相談窓口を設けるとした。ただ、オカモト氏の被害が事実かどうかについては「当然のことながら問題がなかったとは一切思っておりません。加えて会社としても、私個人としても、そのような行為自体は決して許されることではないと考えております」としながら、ジャニー氏が故人であることから「個別の告発内容について『事実』と認める、認めないと一言で言い切ることは容易ではない」と述べた。