宮沢氷魚(29)が26日、東京・テアトル新宿で行われた主演映画「はざまに生きる、春」(葛里華監督)初日舞台あいさつの冒頭で、両手に花のはずが両隣の女性登壇者が涙し「始まって3、4分…早くないですか?」とほほ笑んだ。

宮沢は、最初に登壇すると「撮影は2年前。1日も早く見ていただきたかった」と語った。「はざまに生きる、春」は、宮沢が所属するレプロエンタテインメントが主催した、映画を作りたい人を募集する映画製作者発掘プロジェクト「感動シネマアワード」のグランプリ作品の1つ。同社所属の新進気鋭の6俳優から1人を主演に選び、企画概要と脚本を応募する部門で、主演の宮沢自身が審査員の1人として同作を選んだ。「映画化したいと言ったから責任がある」と、宮沢は思いを語った。

続いて、宮沢が演じる発達障害の特性を持つ画家・屋内透に恋する、出版社の雑誌編集者・小向春を演じた小西桜子(25)があいさつ。客席を見て「舞台あいさつに参加できなくて…早い。皆さんの顔が見られて感激しています」と、感極まって泣き出した。葛里華監督も「桜子ちゃんの涙を見て…史上最速で泣ける女になった」と言い、もらい泣きした。

トークの中で、小西は涙した理由について聞かれ「氷魚君と撮影から2年ぶりに会って、思い出すことがあった。心の中に、ずっと残っていた」と口にした。そして「個人的に舞台あいさつに出るの、久しぶりなので幸せだと思った」と振り返った。宮沢の印象を聞かれると「マイナスイオンが出ている」と評した。

宮沢は「自分で言うのもなんだけど…友だちに『空気清浄器みたいだね』と言われました」と笑った。そして「3年間かけて、この日を迎えられ…温かい気持ちになれる作品になったと思う。少しでも笑顔になって、うれしい気持ちになれば僕らも報われる」と客席に呼びかけた。