元衆議院議員の金子恵美(45)が5日、都内で新著「もしも日本から政治家がいなくなったら」(内外出版社)発売を記念し「金子恵美塾」を初開催した。質疑応答の中で、前日4日にインターネットの動画投稿サイトで芸能人らを脅迫したなどとして、暴力行為法違反(常習的脅迫)などの疑いで逮捕された、前参院議員のガーシー(本名・東谷義和)容疑者(51)の、一連の騒動に関する受け止めを問う質問が出た。

ガーシー容疑者は、22年7月の参院選で旧NHK党(現・政治家女子48党)から立候補し、昨年7月の参院選で28万票超を得て初当選した。ただ、アラブ首長国連邦(UAE)に滞在したまま国会に1度も登院することなく無断欠席を続け、今年3月15日の本会議で除名となり、議員資格を失った。

金子は「私は政治家になる前の活動は関心がなく知らなかった。でも、選挙において、しかも、あれだけの票を取るのは(選挙戦を)戦った者から見るとすごい。一定数の方は何か期待したんだろう」と評した。その上で「彼が行っていたのは国会議員の問題を、国会で暴く…それが1つの目的であるのであれば、達成すれば評価しただろう。議員になる前の活動と、選ばれた後の活動が何も変わっていない。期待した人たちには何も応えていない」と有権者の期待に応えていないと批判した。

一方で、国会のガーシー容疑者への対応にも疑問を呈した。「国会に出るのは議員として、もちろんすべき行動。(登院しないことは)議会が阻止しなければいけないなとは思った。でも、国会に行かなくても出来る仕事はあるわけなんですよね」と切り出した。そして「海外にいたガーシーは外交…独自のガーシーにしか出来ない外交をしていたら、これまた見方は違ったはず。総理からはないですけども、然るべき立場の人から預かった書簡を、日本の国益のために行動を取って、彼が自分のルートで持って行ったら、また違う」と語った。

そして「結局、何がしたかったんだろうな…というところ」とガーシー容疑者の逮捕に至るまでの、一連の出来事を評した。