演出家の宮本亞門氏(67)が25日、大阪市内で舞台「サド侯爵夫人」(26年2月5~8日、森ノ宮ピロティホール)の取材会に出席。俳優成宮寛貴(43)への期待を語った。
宮本氏が三島由紀夫の名作を、成宮、東出昌大、加藤雅也ら6人の男性俳優で上演。「出演者も含めて、怖いもの見たさに尽きると思うんだけど、これだけ激しいキャスティングをしたのはプロデューサーの責任」と笑いながら、「皆さん、本気できているので、今までのお芝居の印象とは違うかもしれませんが、とてもスリリングでエッジが効いてます。包み隠すよりはっきり見せたい」と来場を呼びかけた。
宮本氏は、ルネ・ド・サド(サド侯爵夫人)を演じる成宮のデビュー作となった舞台「滅びかけた人類、その愛の本質とは…」の演出を手がけた。それだけに、成宮は「オーディションで選んで、自分が引き上げた人間」という存在。それ以来、ほとんど交遊はなかったと言うが、1年ほど前に久しぶりにビーチパーティーで出会って食事会を開くことになり、その際、「本気で舞台をやってみたい」と言われ、本公演での共演がかなった。
成宮は16年12月に週刊誌報道などを受け芸能界を引退。今年3月にABEMAの配信ドラマ「死ぬほど愛して」に主演、8年ぶりに俳優活動を再開した。舞台出演は12年ぶり、宮本氏とのタッグは25年ぶりとなる。
宮本氏は成宮について「この人もイノセントなんです。恐ろしく純粋。初めて会ったときは『この人はやっていけないんじゃないか』と思った。大変な苦労をして、よくぞ生きてきた。それくらいイノセントでそれは今も変わっていない」
続けて、「いろんなことで傷ついたり、苦しんだこともあったんだろうなというのを見えるのは、お芝居で表現しているときなんですね。役者っていろんな過去を経験していると、そこに芝居として厚みが出る。失礼かもしれないが、あまり悩まずに来られた方はお芝居がつまらない。困った職業でね」と役者についての持論を展開しながら、「成宮君はすごく深くなってきた。切なさや痛み、いろんなところが、稽古を重ねる内にどんどん集中し始めている。無我夢中の状態。自分が最初に出会ったときより、いい役者になってきた。これからも1段と、将来の展望がある人だと思う」と目を細めた。



