藤岡弘、(68)が12日、都内で新著「あきらめない」(メタモル出版)発売記念サイン本お渡し会を開いた。12年の前著「藤岡弘、の人生はサバイバルだ。」では、東日本大震災を受け、災害や危機に見舞われた際の生存方法、必要な物資、その蓄え方など、絵や写真を多用して具体的に示した。

 2年をへて出版した新著では「世界に出ると、若者が明確なビジョン、目標を持って突き進んでいるのに、日本に帰ると若者が内向きで、明確な目標を持っていない日本は大丈夫か」(藤岡)という思いから、若者にチャレンジ精神の重要性を呼びかけるメッセージを多くつづったという。

 38年ぶりに仮面ライダー1号本郷猛を演じた映画「平成ライダー対昭和ライダー

 仮面ライダー大戦feat.スーパー戦隊」(柴崎貴行監督)は、3月29日の公開初日から2日間で興行収入(興収)約6億2190万円、動員50万人超を記録し、全国映画興収ランキング(興行通信社調べ)で初週3位とヒットしている。

 藤岡は「仮面ライダー出演の話が来る以前から、執筆に入っていた。その途中で東映さんからお話があった。偶然、映画と、先行していた著書の出版が重なった」と、映画が話題になっているタイミングでの出版を喜んだ。

 そして「日本の若者に危機感を訴えたいと思っていた。映画も反響が大きく、親子の会話が増えているという手紙も多数いただいている。小さな子どもからも『ヒーローになるには、どうしたらいいですか?』という手書きの手紙ももらった。こうして、私が38年ぶりに『仮面ライダー』に出て注目されるだけでも、若者の意識を変えるきっかけになる。少しでも日本、そして若者たちにメッセージを送ることが出来たら」と力を込めた。