朝日放送(ABC)の脇阪聡史社長(66)が30日、大阪市福島区の同局で緊急会見を開き、10年末でいったん終了した漫才日本一決定戦「新生M-1グランプリ」を来年夏に復活させることを発表した。

 同グランプリは01年に吉本興業が主催し、ABCが決勝をテレビ中継する形で共催。目標の10年連続開催を区切りに、10年で幕を閉じていた。ただ、08年には平均視聴率が関西で35・0%、関東でも23・7%を記録するなど、同局は「漫才は大阪の芸。在阪の老舗局としては欠かせないキラーコンテンツ」として、終了直後から、新生しての復活の道を模索してきた。

 ただ、11年には吉本興業がフジテレビ(東京)と組み、新たなコンテスト「THE

 MANZAI」をスタート。脇阪社長は「ある面でショックだったと言わざるを得ない」と振り返った。新生M-1を、これまでの年末開催から夏開催へと変えたのは「-MANZAI」への配慮が大きかったといい「同時開催だと出演者にも負担がかかる。より多くの方に参戦していただきたい」と語った。

 その後、ABCはM-1復活へ準備を進め、今年初めから吉本側と相談。脇阪社長によると、吉本とは2日前の28日に合意したという。プロ・アマを問わず予選からスタートするシステムや、準決勝後に敗者復活戦を取り入れる仕組みなどは、前回を踏襲するが、出場資格の結成年数など詳細は未確定。司会や審査員、審査スタイルもこれから協議し、今年秋までに固めたいという。決勝の会場も東西を含め、未定。