9人組女性ロックグループPASSPO☆(ぱすぽ)の奥仲麻琴(20)が28日、都内で行われた5周年ツアーで、グループ卒業を発表した。活動5年で20歳になったのを機に、女優という夢に向けて再出発を決めた。

 来年元日のツアー最終公演(東京ドームシティホール)が最後の活動となる。

 「20歳を過ぎてとても不安や焦りを感じるようになった。私の夢は役者で、役者として活躍したい一心でやってきました。これが正解なのか不正解なのか分からないけど、夢は貫き通したい。後悔しないように全力で、この先みんなに『良かった』と言ってもらえるように頑張ります」

 アンコールで涙ながらにファンに打ち明けると、温かい拍手が送られた。

 5年間の思いが込み上げてきたのか、奥仲は発表前の歌唱中から涙を流す場面もあった。

 「自分はいつも人に言われて動く人。自分でこんな大きな決断をするのは初めて。背中を押してくれた家族、マネジャーさん、メンバー、受け止めようとしてくれているパッセンジャー(ファン)のみんなにも感謝したいです」

 奥仲は09年のグループ結成当時からのメンバーで、「仮面ライダーウィザード」シリーズやバラエティー番組など、グループ外にも活動の場を広げていた。キャプテン根岸愛(22)は「私たちが卒業を聞いたのは、ツアーが始まるちょっと前。まこっちゃん(奥仲)の決意が伝わった。私は『ぱすぽでいてよ』とは言えなかった。決意が正しいかどうか、これからのまこっちゃんにかかっている」と背中を押した。

 グループからの卒業者は11年の佐久間夏帆以来2人目で、今後メンバーを補充するかは未定。