【台北22日=松本久】歌手倉木麻衣(26)が、約1年ぶりに台湾の同地を訪れ、9月の台風被害で楽器を失った小学生たちを激励した。地元銀行の支援で新楽器を手にしたばかりの同校音楽クラブ68人の演奏をバックに歌い、新曲「24

 Xmas

 time」も披露。サイン入りのクリスマスカードを1人1人に手渡して「夢をあきらめないで頑張って」とエールを送った。

 昨年11月、初の海外ライブを行った思い出の地に、倉木サンタが一足早いクリスマスプレゼントを持ってやってきた。「夢」と書いたカードを68人全員に手渡して「どんなにつらいときでも夢を持つことが大切。夢はいつかかなうから頑張って」と激励。そして「みんなの目がキラキラしていて、自分もエネルギーをもらえた」と笑顔で話した。

 台風が、68人が通う利沢小の地域を直撃し、水害が楽器をのみ込んだ。最近、大手銀行の寄付で、子どもたちは楽器と笑顔を取り戻した。今回、ファンとの交流イベントで倉木が来台することを知った銀行関係者が間に入り、快く引き受けた倉木と子供たちの共演が実現した。

 アニメ「名探偵コナン」の主題歌を手掛ける倉木は、台湾では世代を超えた人気者だ。この日は、ヒット曲「always」を演奏に合わせて歌い、新曲「24

 Xmas

 time」を熱唱。歌いながら手を振る倉木に合わせ、子どもたちも手を振り返し、保護者や関係者ら約400人の温かい拍手を浴びた。倉木はカードと歌のプレゼントのほかに、サインを刻印した特注フルートも贈った。

 親しみのある天使という意味で、倉木は中国語圏で「平民天后」と呼ばれている。来年のデビュー10周年には、初のアジアツアーで倉木天使が各国に舞い降りる予定だ。