歌手島谷ひとみ(31)が、17年前の阪神・淡路大震災の復興ソング「しあわせを運べるように」を、東日本大震災復興ソングとして、リメークすることが2月29日、分かった。このほど、同曲を作詞作曲した臼井真教師が勤務する神戸市立西灘小と仙台市立岡田小の児童らと収録した。

 震災後、島谷は「歌が神戸と仙台の復興の地の懸け橋になれば」と、作家とアーティスト印税の全額を東日本大震災復興支援へ全額寄付するチャリティーソングの発売を決心した。あれから1年。地道に支援活動を続けてきた島谷は、臼井教師に出会い「この曲が当時の神戸の人たちに力を与え、今は東北の被災地へと歌い継がれている」と聞き、昨年11月の仙台でのチャリティーライブで初披露した。

 また、レギュラー番組のテレビ朝日系「モーニングバード!」(月~金曜午前8時)では、1月12日に岡田小を訪れ、6年生らと合唱したもようが放送された。その直後からCD化の要望が多数寄せられたことも後押しとなった。

 同曲は、95年1月17日の阪神・淡路大震災で自宅が全壊となった小学校の音楽教師の臼井氏が、変わり果てた街を見たときに、メモした詩から誕生した。昨年8月に岡田小の生徒らが、神戸に招待された際に、歌を引き継いでいた。

 島谷は「歌手の私ができるのは、歌で復興支援の輪をつないでいくこと」と話す。2月3日に西灘小、10日に岡田小と東奔西走し、児童らとレコーディングして、完成させた。7日に発売する。【瀬津真也】